Dressing Them Up

タカラヅカが好きです

花組エリザベート2

蘭ちゃんのシシィが好きだっ 異論は認め…るけど私は蘭乃シシィが好きだーっ(鼻息荒い)
東京2回目観てきた。
なんか蘭ちゃん歌めっちゃ良くなってる??前回が東宝初日すぐくらいだったんだけど、声が違う気がした。
高音はやっぱり苦手なんだろうなあというのが否めないけど、キーが合うところはすごく強くなってると思う。
私は本当に、ひとりで世界と戦う女の子が生きて生きて生きて最後に行き着くところの物語として蘭乃シシィを愛しているので、
正直なところもう歌の心配なんてしないで形振り構わず爆発した蘭ちゃんが見たいしそれはきっとすごくかっこいいんだろうなと思ったので
もういまは、このままの勢いで楽までにどんどん解放されていってほしいなと願っている。

キキちゃんルドルフ。初見です。
まずもう華やかさがすごかった!出てきた瞬間ぱあっと明るくなるような。
そしてわかってたけど、キキちゃん大きい…!トート閣下と並ぶとちょっとびっくりする…。
かれーくんのルドルフは感情がわかりやすいというか気質が繊細で、母譲りの夢想家だけど
芯に熱いものがあるので革命家達や自由思想に目覚めて行動してる子という印象。理想と恐れでぐちゃぐちゃになっている感じを受けたので、「救世主になれる」に対しての「違う!」が怯えも交じったように感じていた。あとエルマーへの接し方が、なんというか父性を感じるところがあるのかな、て印象だった。
 対してのキキルドルフは、これは学年的なもののせいなのか、ちゃんと大人の年齢のひとに仕上げてるように思う。あのルドルフちゃんと成人してた。設定年齢。
ノーブルで、モノの考え方とかも(偏りはあるにせよ)ちゃんとあるというか。あのひとなりに政治感覚も育ってて、このひとは本当はもっと生きていたら世界を変えられたひとだったんじゃないか?というルドルフでした。何よりあのぺかーっと光る強さに力があった。死ななそうなんですよね。
何か目に見えない力が動かなかったら死ななかった皇太子。それこそトート閣下が死に導いたとしか思えないルドルフ。
マイヤーリンクで銃を手にして一瞬微笑んだあとに、強い目で引き鉄を引いていた。

今回のエルマー達って取り憑かれた感が凄くあって、カレールドはもともとの気質で心の柔らかい部分に振り回されそうなところがあるような、若さからくる理想主義で動いていた印象だった。
キキルドはエルマー達と同じように何かに取り憑かれたかのように、どこかで歯車がずれて止まらなくなっていって、このひとは本当は現実と折り合いつけて輝かしい未来を生きる道があったんじゃないか?ていう感じ。
前述の「救世主になれる」「違う」「ハンガリーの王冠が待つ」のやりとりのところ、「ハンガリー国王」の方で感情が動く。
ルドルフとエルマー達の関係が違って面白かったです。

全体的にキキルドのほうが大人として扱われてると思う。フランツも厳しいような気がする。
シシィの「あなたはもう大人、その手で解決できる」っていう言い方が適切な言葉に聞こえた。まあ適切でなかったので悲劇なんですけど…。
何かがどこかで狂ってしまった、という意味で悲劇的なルドルフだったと思います。
トート閣下、キキルドのほうが全力で殺しにかかってる感ある。
あすみトートは設定年齢がやっぱり少年から青年のイメージがあるので、
子供の頃のあの約束は君が求めれば現れる
てところ、キキルドはすっかり大人の心身を持っているのにトートだけがあの頃のままの姿で現れた、ていう感じなのがなんかいいな…ポーの一族

あと今回初めて最後のシシィのシーンに、これ心中エンド?ていうのが突如浮かんだのでなんでそんなこと考えたのかは次回までに整理したいです。
あのあと、シシィもトートも光のなかで消えて無くなるんじゃないか?的なことを考えたので。シシィは光に溶けて消えて無くなるんじゃないか。※いろんな世界観やら何やらを無視して発言。

あすみさんのシャバダバ最後のダンスが大好きなんですけど、今回急に
「高2の夏に急に音楽(しかもちょっとV系)活動に目覚めたあすみくんが高校最後の文化祭のライブで熱唱する最後のダンス(バンド活動のことはのぞみくんは知ってたけどクラスの子はあんまりよく知らなかったのであすみくんそんなキャラだったん…?!てなるやつ)」ていうのが舞い降りてきて
あすみくんの最後のダンス…て思って楽しかったですごめんなさい
蘭乃シシィは世界と戦い続けているけれど、明日海トートは彼女が世界と戦うときに最も鮮烈に生の輝きを発してることに気づいているんだろうか?
彼女を手に入れるためにする行動が全て裏目に出てるし、追い詰め続けては彼女の生に魅入られているので煩悶してるんだと思う。
そういう意味ではトートは抽象概念としては自意識が強いというか、不可能の扉に閉ざされたらより愛が強くなる松枝清顕くんトート閣下…?
トートとシシィはシンメトリーであるとするなら、
シシィの解放はトートの解放とイコールに思えたので、心中エンド…?てなった次第です。戦いの終わりに行き着くところ。

そうなるとあとはルキーニさんなんですけど、あともうちょっと見てから。
ルキーニが世界と関わるのが最後の最後、あの一瞬だけで、あとは世界の外側で自分の牢獄にいる。