Dressing Them Up

タカラヅカが好きです

8月観たもの

ぼやっとしているとあっという間に日が経ってしまう。
なるべく記憶の新しいうちに残しておきたい(もの凄く忘れやすいから)んだけど。

8月は
宙組『うたかたの恋/Amour de 99!!』
観てきました。

私はやっぱり トップコンビこそ世界の中心であるべき論 信者なのだなと思いました。
あなたとともに世界がはじまりあなたとともに世界がおわる、ていうふたりと世界のことを
幕がおりれば消えてしまう舞台で
いつまでも作り続けてほしいです。
もちろんそれだけが魅力では無いのだけど
そういうものを美しいという世界が無くなりませんように、と思います。

憧れの

宝塚BOYSと、雪楽のソルーナさんの挨拶に思ったこと


麗しの思い出 モン巴里(モン巴里)

幼い頃の楽し思い出 今も心に訪れる(この愛よ永遠に)

さよなら皆様 また会う日まで 
楽しい思い出 心に秘めて お別れいたしましょう(さよなら皆様)


憧憬と感傷を、エンターテインメントに昇華させているところに惹かれるんだろうなと思います。
 華やかな舞台がいつでも『一度きり』のナマモノであること
 その舞台が、劇場に行けば会える世界として約束されていること
 必ず卒業という終わりのあること
 そういうカンパニーが百年近く、ほぼ同じ骨組みで続いていること

私は宝塚歌劇はとても優しい娯楽だと思っています。最後に必ず、パレードと『さよなら皆様』で、帰してくれるからです。

宝塚BOYS

初・男子部

観たい観たいと思いながら再演の度に機会を逃していた宝塚BOYS。
やっと観に行けました。

正直こんなにぼろぼろに泣くとは思っていませんでした。

私が最近ヅカ熱が盛り上がっていて、あの舞台への思い入れが強くなっているのもあるのですが、
彼らの『憧れ』の切実さに、何度も何度も込み上げてくるものがあって。
その憧れが強いぶん、凄くシビアなお話なのですが
後味は悪くなくて、BOYSが愛しくてたまらなくなるので再演されるのも納得です。

まずみんながガチャガチャワイワイやってるのが、単純に凄く可愛い 笑
青き春の台本をもらうシーンなんてもうみんな可愛い可愛い!
そこから、おばちゃんが稽古に加わって、空気のガラリと変わるところがとでも好きでした。憧れが目の前の光景と重なって色が変わるところを一緒に見ているようなイメージ。

おばちゃん(初風さん)と先生(山路さん)が素晴らしいので、BOYSが何代も代わっても、この二人はずっと一緒でいてほしいです。

レビュー場面は、うんうん(^ ^)という感じ
はけ際が、いいなあ。
ラストの『さよなら皆様』は、あの歌を知らないお客さんの方が多いのかなあ、ていうのが気になりますが(メロディーだけ流れるので)
あの曲の使い方は、ベタだけどとても『正しい』と思います。

星ロミジュリ

星組さん感想。

キャトルから人人人で凄い!夏休みもあってか当日券も毎日激戦みたいですね。
なんだか、星スカピンの夏をちょっと思い出しました。あの夏の俺たちは団結してーいたーー。

やっぱり固定のトップコンビで演じてなんぼのロミジュリでした。正義。
ちえねね顔見合わせるたびに満ち溢れるちから半端ないです。
理屈無しに、ひとめで恋に落ちることの説得力がすっっごい。あ、世界が変わる瞬間見える、て思いました。

これこれこういう理由で彼と彼女は惹かれ合いました、から結ばれるまでの過程で多くのラブストーリーって作られるわけで
これをスッ飛ばして 二人が出会ったのは運命です、ていうお話に説得力を与えるのって
その最初の瞬間をどう見せるかがキモだと思うのですが
そこが勢いだけじゃなくとても丁寧で濃密なのが、ちえねねの積み重ねた年月ゆえ、だなあと。
ボーイミーツガールのお話をいまの二人がやる意味っていうか。

ねねちゃんのジュリエットは、初演(わたしは映像でしか見てないのですが)と全然違う作り
世界が変わるような恋をする『十六歳の処女(おとめ)』を再演するのに、ああいう役作りとビジュアルで臨んだねねちゃんのことを考えると胸が熱くなるよ。歌もめちゃくちゃ上手くなっていらっしゃる…。
ここからねねちゃん絶賛bot状態です。
爪先から髪の一筋にいたるまで、細部まで丁寧に丁寧に作り込まれた金無垢の処女(おとめ)でした。
可愛らしさとか、フレッシュな勢いを全面に出すとか、そういう作りのジュリエットにはしないんだろうなとは思っていたけど、
ひとめ見ただけでわかるいちばん上等の娘、世界で唯一人と歌われるのに相応しい娘でした。
あくまで静かで嫋やかなんだけどキラキラした『予感』に満ち溢れている。
ねねちゃんのあの肌質と肉体の存在感は、本来成熟した女性を演じる方が向いている(声も大人っぽいときのほうが好み)ので、それがジュリエット役でどう影響するのかと思っていたら
全部プラスに出ていたのでねね様の本気…見れて良かったです…。

柚希ロミオも初演より若返ってピュアさ増で
これは初演よりもベンヴォーリオ役者の持ち味が若い、ていうのも大きい気がする。
星組さんは世界の王が良いですね。あそこ本当に星組さんに合うと思う。
ちえちゃんが思ったよりとてもロミオがハマっているのって何でだろう…と考えたんですが
『生育環境』ということになりました(私の中で)
彼があのように育って他の誰でもなく彼女に出会うのは必然である、というかうんにゃらかんにゃら…ちえさんのことはいつまでもシンバ、むしろパンジャの子!て思っています。

AB両方観る予定なので、役替わりについては後日。

真風の『死』生で見れて感動。

レ・ミゼラブル

日が開いちゃったのでややうろ覚えですが帝劇レミゼ感想。

まず新演出についてです。
映画で拾い上げられた原作のエピソードが、ところどころ演出に加えられているのは面白かったです。
ただ、
ベガーズとか、前は照明の変化がもっとドラマティックだったよな…。
スローモーションがない…。
バリケードが大回転しない….。
盆を使わない…。
ってどうしても寂しくなってしまう。
どうしても、自分が好きなものの最初の印象って強烈なので、見慣れないなあ…というのが正直な感想です。

全体の印象として、具体的な状況はわかりやすくなったのかなと思います。
トゥーロンや工場の場面が、どこでなにをしてんの?ていうのが無くなった気がします。

旧演出版の、要所要所で登場人物をクローズアップするような部分が減って、
バルジャンのひとつの物語のほかの同時代のひとびとの物語が、一定のボリュームでずーっと流れていると言うか
良くも悪くも「ここ拍手するところです」ていう見せ場の演出よりも、時代背景と人物と物語をわかりやすくして、
そしていろんな劇場でやれるようにしました。という印象…。

バルジャンは荒っぽいところが結構出る。福井さんしか見てないのですがプログラム見てみたらこれも演出の変更点?なのかな。

あと、コゼットなんだか反抗期な気が!
パパさびしい!
コゼットはひたすら可愛らしく愛すべき娘であって欲しい…
このひとが本当のお母様かもしれない、と涙を流す(原作の、とても好きなコゼットの描写。夕べに薄明かりの中バルジャンを眺めてコゼットがこう思うのです。お父様でありお母様なのです。)ような、娘であってほしい。
そういう娘がマリウスに出会ってはじめて花が咲くように美しくなり巣立っていってほしい…

ファンティーヌは『人から羨まれる美しい髪』であることがわかりやすくなっていた。
工場も閉塞感がすごくて、そらひとり悪目立ちしたらすぐにでも吊るし上げられそう…というのがわかりやすい。
ファンテは悲劇的な人物ではあるけれど、あんまり清らかな、美しい姿に描かれるべきではないのではと思うのですが、
新演出版のファンテは、過剰になりかねないファンテの聖母的な部分がわりあいあっさりとしていたように感じます。
ファンテにはドラマがあるけれど、そこが突出して悲劇のヒロインのようになってしまうのは違う気がするんですよね。
あとラストが長い髪で登場するのって恐らく今回からだったような…。ラスト、ファンテの死ぬ間際の姿に聖性を出しすぎないで、かつ、ミリエル司教もバルジャンを迎えにくるというのはしっくりきました。

オンマイオウンのあとの、闇の中に走っていくエポニーヌと、バリケードがぐわっと回転する…のは毎度鳥肌ものだったので、
無くなってしまったのがなあ…。

何だかマイナスの感想が多くなってしまいました。
でもやっぱり好きな舞台です。11月また観れたら印象変わるかなあ。


7月の観劇

今月観たもの
宝塚雪組ベルサイユのばら フェルゼン編』
帝国劇場『レ・ミゼラブル
シアタークリエ『宝塚BOYS』

雪組さんは7月頭と千秋楽観て来ました。

感想を書く間もなく過ぎてしまった。

ベルばらは壮さんのお披露目なので、5月に宝塚大劇場にも行ってたんですが
初舞台生以外の変更は断頭台の最後の大階段の照明だけでしょうか、
あれは階段全てが一瞬さあっと光る大劇版のほうが、イメージが鮮烈で好きでした。初めて見たときの衝撃が強くて。
脚本がへんてこりん(あえて言うけど相当だ)でも、役者のベルばらへの気迫と観客の熱気と、
今宵一夜やバスティーユや、牢獄の名場面だけで何とかなってしまうのでなんだかんだいってもやはり名作は名作なのかなあ。
一幕最後の、銀橋でマントを翻して去って行くフェルゼンを観客が拍手で送るところで特に思った。これぞ様式美というのを愛でる場面なんですがああ劇場でこんなものを見れるのなんて幸せなんだと思いました。

壮さんとあゆちゃんがしっかり組んでいる芝居が本当に少なくて、今回何が不満かといったら一番がそこなんですが
牢獄の場面の芝居は本当に、あの場面の特にあゆちゃんは素晴らしいです。あゆちゃんの凄みとか、ひとことひとことに込める感情の表現とか、それが壮さんの気迫に負けていない。
ざっくり言ってしまえば命をかけて助けに来た恋人を拒絶するところなわけで、それに説得力をもたせる(王妃としての誇りを持って死なせてくれ)という芝居をするには、二人のエピソードが少なすぎると思うところです。だって、二人が愛し合う場面もなく最初に二人で出てくるところからもう別れだし、小舟もまわらない!フランスの女王なのですから!もないマリーで表現するのはなあ。
それらを最後の場面の気迫だけで表現させるのって脚本の怠慢だろう…と思いながらああ壮さんとあゆちゃん凄いなあ、芝居が合うコンビなんだなあ…と感動するので役者頼みじゃんなんだかなあという気持ちは拭えませんがとにかく今後二人のお芝居をもっとみたいです。
あゆちゃんの、さようならベルサイユ、さようならパリ、の『さようならパリ』の言い方が何とも言えない感傷や愛着をこめていて、ここの言い方とても良かった。
このパリはプロローグの『嗚呼パリの夜』で、パリから始まった二人のことだと思うので
プロローグのあゆちゃんは、やっぱりマリーとして出てくるべきだなあ。
物語はパリオペラ座の出会いから始まり、さようならパリ(あの日の少女の私とフェルゼン)、さようならフランス(私は王妃として逝く)で終わると考えたいんです。

あゆちゃんの話ばかりになってしまいました。
壮さんについて、私は壮さんファンのはしくれとして出てくるのが
ありえないほどかっこいいだのお人形のように綺麗だの頭のネジがゆるゆるの発言ばかりでなんかもう恥ずかしいのであんまり書けない…。
私が壮さんの素敵だなあと思うところは、
クラシカルな大芝居と熱のある人物描写のバランスが良いところと、
あとは女子にはまっったく理解の出来ぬマッチョでひとの話聞いちゃいない傍若無人系の男性像を極めてさわやかに、健全で美しいものとして出来てしまうキャラクタ
衣装映えするビジュアル
というのがあるのですが、そりゃあベルばらと相性いいわ。

ちぎちゃんのオスカルはとても清潔で好みでした。
潔い。でもいじらしい。

まっつさんのアンドレは、一歩ひいた穏やかさ。覚めている。
でも肝心なところで優しいわ色っぼいわ歌い出すとええ声だわで…ずるいですね…

ともみんジェローデルがむしょうに好きです。絶対いい人なんだもの!
オスカル平手打ちにする場面、いつも違和感あるんだけども、ともみんジェローデルとオスカルだとそんなに嫌じゃない。二人ともすごくさっぱりした付き合いに見えるからかな。あのふたりだと常に対等に友好関係を築いて、言い争いもするけれど毎回後腐れなくさっぱりとすまない!と謝りそうな感じだから?(恋愛要素皆無)

ちぎちゃんの持ち味の清潔感にくわえ、今回オスカルが女性性で苦しむ場面が少ない。マリーとフェルゼンに詰られるのはあるけど。
ちぎちゃんのオスカルの恋心って、淡くて未だ形にならないものを持て余してるような印象なんだよね。女として惹かれている、ていうよりももっとプリミティブで儚いものな気がする。
(余談ですがまっつさんのアンドレは保護者の面が強いので、そういうちぎちゃんオスカルとまっつさんアンドレが今宵一夜からガラッと色が変わるのがとても面白いってかえろいなあ…と)
フェルゼンの答えかたは真摯で諭すようなところもありさっすが恋の留学生で優しくてびっくりしました。あれは許す。

最初の記事

大昔に作ったアカウントがあったのを思い出し引っ張り出してきました。

みたもの聞いたもの読んだものをすぐに忘れてしまうので、なるべく記憶の新しいうちに残しておきたいところです。

7月は宝塚とミュージカルの観劇予定が結構あったのでぼちぼち書き出します。

6月が終わります。忙しい時期だったので仕事してダラダラして寝る、でひとつき終わってしまう。